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2008年 11月 15日
曾祖父の足跡をたどる その四
 昼過ぎに大学図書館を出て街に戻り、今度は、学籍簿に載っていた住所の探索にかかる。
 ドイツへ行く前に東京へ遠征して入手したヴュルツブルク市街図と、ヴュルツブルク駅構内の書店で見つけた、ヴュルツブルクの歴史について書かれた日本語のガイドブックが頼りだ。
 名簿に記載されていた学生さんたちの住所をざっと見たところ、現在もほぼ同じ地名が使われているようだが、いったん壊された所に再建しているケースがほとんどだろうから、番地等が以前と同じ場所にあるのかどうかは定かでない。

曾祖父の足跡をたどる その四_a0021929_058396.jpg それでも、曾祖父が最初の一年間住んでいた住所と同じ番地を発見。Semmelstrasse9番地(赤矢印)。建物は1948年につくられたもの(あちらでは、建築年が彫られていたり描かれていたりする建物が多い)。
 が、残念ながら残り三年を過ごした住所は見つからなかった。帰国してからも色々調べたが、やっぱりわからなかった。

曾祖父の足跡をたどる その四_a0021929_0593683.jpg 旧大学。この塔も戦災に遭い、戦後に再建したという。ここが曾祖父が学んだ大学キャンパスだったのか……

 ヴュルツブルクで最も有名な観光スポット、マリエンベルク要塞に行ってみた。曾祖父の足跡をたどる その四_a0021929_1172581.jpg曾祖父の足跡をたどる その四_a0021929_105234.jpg
 急な坂と果てしなく続く階段を、息を切らしながら登る。第二次大戦中には軍の施設として使われていたため、ここも戦争で完膚無きまでに破壊されたという。中世から近世にかけて、権力者たちがここから睨みをきかせていたというだけあって、眺めは抜群。
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 それにしても、眼下に広がるこの街並みが、ほとんど戦後に再建・復元されたものだというから驚くばかりだ。いったん失われてしまった市内の歴史的建造物を全て元通りに修復するために、どれほどの莫大な費用と時間と労力がかかったのだろうか。まったくもってすごいとしか言いようがない。
曾祖父の足跡をたどる その四_a0021929_151282.jpg
 
 そういえば昼ご飯がまだだった……て、もう夕方四時過ぎかい。
曾祖父の足跡をたどる その四_a0021929_12731.jpg 
カフェで空腹を満たす。ミッションひとまず完了。

by terrarossa | 2008-11-15 01:26 | 見聞録


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