<   2012年 03月 ( 3 )   > この月の画像一覧
2012年 03月 21日
2011年もなんとかドイツのサッカーを見に行く・その3
◆混迷のレバークーゼン
 11月5日(土)は、ブンデスリーガ第12節、バイヤー04 レバークーゼン対ハンブルガーSV の試合をバイアレナで観戦した。

 昨シーズン2位だったレバークーゼンは、この時点で8位と今ひとつ振るわない成績。主力メンバーはほとんど変わっていない。だが、監督とコーチが交代した。指揮官が替わったのだから、初めのうちうまくいかないのは仕方ないと思っていた。が、数ヶ月経ってもまだぎくしゃくしているような印象を受けた。ほんとのところはどうなのか、部外者のいちファンには知るよしもないが。
 クラブの運営面でも大きな出来事があった。メインスポンサーだった電力会社「TelDaFax ENERGY」の経営が破綻してしまったのだ。で、クラブは新たな出資者を求めて迷走。ユニフォーム胸部分にはクラブのスローガンである"Werkself"がとりあえず入れられた。いったん出版しようとしていたシーズンブックは引っ込められ、選手のサインカードは発売延期になった。
a0021929_2352484.jpg 紆余曲折の末、シーズン開幕間際になって「SUNPOWER」という電力会社(また電力会社だ)が新たなスポンサーに決まった。が、ユニフォームに付けられた企業名ロゴプリントの、太陽のコロナを模した「O」の字のぼんやりした部分が、洗濯をすると容易に色褪せてしまうことが発覚し、「洗濯を繰り返しても劣化しないプリント地に作り直す必要が生じた」ということで、レプリカユニフォームの発売も延期されてしまった。そしてそのまま月日が経過。11月上旬、はるばるドイツのファンショップに直接赴いたというのに、シーズンブックもサインカードセットも売っていない。レジのおねえさんは、「いつ入荷するかわかんないのよ。シーズン終わっちゃうわよねえ」と苦笑。ほんとだよ、シーズン終わっちゃうよ…
 レプリカユニフォームは、白のアウェーユニが10月を過ぎて入荷、黒のホームユニは、現地観戦した12節の試合日に、スタジアム内のショップでようやく先行発売となった。
 そしてシーズンも終盤に入った3月現在、11/12シーズンブックとサインカードセットは、現地のファンショップでは販売されているのだろうか。少なくともオンラインショップのリストにはどちらもまだない。まさか今シーズンはそれで終わるつもりなのかレバークーゼン。ドイツのトップリーグのクラブがそんなんでいいのかよう。

 対するHSVは、レバークーゼン以上に厳しい状態にあった。クラブの運営もチームの状態も悪く、11節終了時点で2勝しかしておらず、順位も16位と降格圏ゾーン。不振と言われた昨シーズンよりさらに成績が低迷していた。いい選手は揃っているのに。

a0021929_2583877.jpg 試合日になるとスタジアム周辺で必ず見かける騎馬警官。なので、お馬さんの「落とし物」には気をつけねばならない。

a0021929_257527.jpg 試合開始前のウォーミングアップにて。試合前なんだから、厳しい表情でも不思議じゃないんだが、それにしても、どっかくたびれてれているような、沈んだ雰囲気を感じてしまった…(もちろん気のせいだと思いたい。いや気のせいです多分)。
 さて、試合は、そんな不安を一気に払拭するようなイケイケの展開で始まった。開始5分でシュールレが直接フリーキックを決めて早くも先制。20分にはラース・ベンダーの追加点で、レバークーゼンが早々に2点リードという、「もしかしたら大量得点ですっきり勝利かも」と期待を抱かせるようなゲームとなった。だが、前半34分、アオゴのFKからヴェスターマンが押し込んで1点。後半に入ると試合の流れも選手の動きも一変する。なんかバタバタしだしてやばいな、と思った矢先、57分にヤンゼンが決めて同点に追いつかれてしまう。会場内はブーイングの嵐となった。それも、敵方に対してではない。今シーズンは、中継を見ててもブーイングがよく聞こえてきて、もしかしてこれ、身内に向かってやってるのか?と疑ってはいたけれど、実際この場に来たことでよくわかった。自分とこの選手に対して、ボールが渡ると野次が飛ぶってどういうことだよ。プレッシャーをかけているというよりも嫌がらせじゃないか…選手があまりにも気の毒すぎる。
 結局、なんとか逆転されずに2-2のドローで試合は終わったが、負けに等しい引き分けという尻すぼみの結果に、会場はさらに激しいブーイングでしばし騒然。2日前のシャルケ戦も今回も、引き分けてブーイングという、短い日程で2試合観戦できたのはいいが、なんともがっかりな結果となってしまった。
 反対に、崖っぷち順位のHSV側はアウェーの地で2点ビハインドから追いついて貴重な勝点を得たのだから、これはもうお祭り騒ぎして当然だよなあ。

a0021929_2574584.jpg 試合終了後、スタジアムの外で輪になって踊ってたHSVサポの皆さん。喜びの高速回転。

[PR]
by terrarossa | 2012-03-21 03:06 | サッカー | Comments(2)
2012年 03月 14日
2011年もなんとかドイツのサッカーを見に行く・その2
◆いまひとつなシャルケの日
 11月3日は、ゲルゼンキルヘンで、UEFAヨーロッパリーグ・グループステージ第4節、シャルケ04対AEKラルナカの試合を観戦した。

 そう、昨年ICE車内で出会った、シャルカーなビジネスマン、マルクスさんご推薦のフェルティンス・アレナである。1年以上かかりましたが、ようやく現地観戦が実現しましたようマルクスさん!(←ここで叫んでどうする)

a0021929_174943.jpg 試合のチケットは、事前にシャルケの公式サイトにて、定価(35ユーロ)で購入した。購入即クレジットカード速攻引き落としでさっさと料金を取られてしまったが、レバークーゼンのようにprint@homeというオプション(購入したチケットのpdfファイルがメールで送られてきて、それを自分で印刷して使えるサービス)はなかった。もしかすると、またメールで問い合わせするとかしないとチケットを手にすることはできないかも…と心配していたところ、2週間ほど経ったある日、まるで存在感のない地味な薄ーい封筒が、「ピザ○○○」とか「△△ハウス現地見学会」とか「求人広告××」などといった投げ込みチラシにまぎれて郵便受けに入っていたのだった。何千円もするチケットがドイツから普通郵便で……危うく広告と一緒にそのまま新聞回収袋に投げ込むところだったよ。気付いてよかった…

 フェルティンス・アレナでのブンデスリーガの試合については、公式サイトを見ても、ほとんどのカードで一般発売なし、という超難関な状況。しかし、平日夜開催の国際試合で、対戦相手が有名クラブではないことが多いヨーロッパリーグならば、比較的容易にチケットが購入できるようだ。

a0021929_19303.jpg
 ということでやってきました、夜のフェルティンス・アレナ。美しい。

a0021929_1102930.jpg
 足早にスタジアムへ入場するシャルケサポーター。ラウールの背番号「7」のユニフォームが圧倒的に多かった。

a0021929_1111395.jpga0021929_1113174.jpg
 リーグ戦ではまず取れないであろう、メインスタンドど真ん中12列目という席。ただし、思ったより傾斜が緩く、真ん前に座ったおっちゃん2人がでかい人たちだったため、絶えず彼らの頭の動きに翻弄されてしまい、残念ながら、観戦環境としては今ひとつだった。あと、スタンドでタバコは吸うなとアナウンスしてくれてるにもかかわらず、それが守られていなかったのも残念。頭の上にタバコの灰が降ってくるってさー(別にスタジアムに限ったことではなく、ドイツでは、公共の場における分煙はまったく徹底されていない)。

a0021929_112380.jpg 注目すべきはシャルケのマスコット、エルウィン君ではなく(スマン)、美しい芝生!あのときマルクスさんが力説していた「芝のメンテが素晴らしい」という点。ほんとだー。

 昨シーズン(2010/11)、チャンピオンズリーグで準決勝まで進んだシャルケも、リーグ戦ではふるわず14位でシーズン終了。が、ドイツカップ(DFB-Pokal)で優勝し、ヨーロッパリーグへの出場権を得た。今季(2011/12)は、昨シーズン途中から指揮を執っていたラルフ・ラングニック監督の突然の辞任など、クラブとしては穏やかならぬ状況にはあったが、リーグ戦もこの時点で2位につけており、大変好調。ヨーロッパリーグでもここまで順調に勝ちを重ね、今回対戦相手のキプロスのクラブ、AEKラルナカとは、直近のアウェーで行われた試合で、大量5得点を決め、文句なしの勝利。今回のホーム戦でも圧倒的有利な試合運びをするだろうと目されていた。

a0021929_1124330.jpg まもなくキックオフだというのに、誰も腰掛けてくれない。人混みの隙間からピッチを撮ってみる…なので、輪郭がぼやぼやしてる。

 噂どおり熱狂的な大声援のなか、試合開始。コーナーキックともなれば観客総立ちで見守る(と、見えなくなるので辛いんだが)白熱した試合観戦。ゴールにつながるようなものではない地味なプレーでも、良い動きをすれば、目の肥えた観客から大きな拍手が起こる。この試合では内田選手が、けがから復帰して、久々にスタメン出場していたのだが、彼の名前がコールされると、すかさず「ウシー!(←ドイツ語読みでは「Uchi」は「ウシ」になってしまうらしい)」という野太い声援と大きな拍手が聞こえてきた。着実に年季の入ったファンの心をも掴んでいるのだな。

 しかし、その内田選手も含め、今夜はどうも今ひとつ、いや今ふたつくらいぐだぐだなシャルケなのだった。ミス連発で、特に中盤はいいところ全くなし。相手の決定力不足と、この日獅子奮迅の活躍をしていた(せざるを得なかった)シャルケGK、ラース・ウンナ-シュタルの神セーブによって、ゴールが割られることはなかったが、ポジティブな大声援が、途中から大ブーイングに変わり、スタジアムはさながらアウェーの様相。後半には、(もしかしたら温存するつもりでいたかもしれない)ホルトビーとファルファンを投入してきたのだが、やはり流れは変わらず。挙げ句、3人目の交代カードを切った後に、フンテラールが接触プレーから顔面大流血してリタイア(後に鼻骨骨折と診断)し、残りの時間は10人で戦う羽目に。なんとかしのいでスコアレスドローで終わったが、試合終了時スタジアムを埋め尽くしたすさまじいブーイングたるや。負けた訳ではないんだが、得点も入らず、ファンにとっては大変ふがいない結果だったに違いない。ファンでなくても、なんだかなあ…という展開に思えたくらいだから。

a0021929_1131267.jpg ということで、まるで負け試合だったかのごとく、浮かない表情でピッチを後にするみなさん。


a0021929_1133749.jpg インタビューを受けるウンナーシュタル。あんたがいなけりゃ確実に負けてた。
 マヌエル・ノイアー去りしのち、今季から正ゴールキーパーとなったラルフ・フェーアマンが、膝の十字靱帯断裂という不運な大怪我に見舞われ、以降、無名の存在だった若手のウンナーシュタルがシャルケのゴールを守り続けている。今回も素晴らしかった。この試合はまさに、彼のものだった。
 (残念なことに、彼もまた、リーグ戦第22節のヴォルフスブルク戦で負傷離脱し、現在は、今シーズン中途加入した第3GKのティモ・ヒルデブラントがピッチに立っている。こんな形でティモのプレーを再び見ることになるとは…)

[PR]
by terrarossa | 2012-03-14 01:24 | サッカー | Comments(2)
2012年 03月 11日
2011年もなんとかドイツのサッカーを見に行く・その1
 放置しすぎにもほどがある。いつの間にかもう春だよ。あれから1年だよ。

 混迷の春夏が過ぎ冬を迎える前になって、わずかばかり事態が落ち着いてきた頃、ようやく短い休みが取れて、2011年もドイツのサッカーを見に行くことができた。今回はドイツ滞在実質4日間という大変慌ただしい日程ゆえ、観光する余裕もなく、試合を見てファンショップをはしごして紙類その他を収集して帰ってきたという、まるで出張のような旅行となった。
…や、ただ欲望に従って自ら勝手に科したノルマをこなしたというだけで、あくまでもただの休暇です。仕事休んで遊びほうけてたんです。すみませんすみません。

 さすがに今年は無理かと思っていたので、どんなに短い日程だろうと、行くことができただけで本当にラッキーだと思っている。帰国後は余韻をかみしめるゆとりもなく、瞬く間に時が過ぎてしまった。記憶はどんどん薄れていく。今書いておかないと、多分もう思い出せなくなる。

◆オーバーハウゼン再び

 現在、ドリッテリーガ(3部)に属するRot-Weiss Oberhausen("RWO"=ロット・ヴァイス・オーバーハウゼン)。かろうじてプロリーグ(ドイツでは3.Ligaまでがプロ)にとどまっているローカルクラブなのだが、頻繁に動画を配信したりイベントを開催したり、小規模ながらファンショップがあったり、広報にはかなり気合が入っている。地元の映像製作会社がスポンサーになっていることや、ショービジネス界でも確固たる地位を築いているらしき理事長がいることと無関係ではないだろう。ファン向けのグッズも充実していて、オンラインショップには様々な商品が掲載されている。下部リーグであるがゆえ、メンバー入れ替えが激しい選手たちよりも、今や不動の地位を築いているとおぼしきUNDERDOG関連の商品が目立っていたりはするが(ちなみに、元祖マスコットであるはずのKleebärのグッズはひとつも見当たらない)。クラブのエンブレムは四つ葉のクローバーで、クラブカラーは赤、白、緑。デザインもおしゃれだし、オンラインカタログを見ているとつい色々欲しくなってしまう。
 が、しょせんは地方の小クラブ。海外通販など、最初から想定外扱いなのである。前回はUNDERDOGのキーホルダーしか入手しなかったのを今になって後悔してもどうにもならない。行かなきゃ買えないってことか…ならば行ってやろうじゃないの。

 ドイツへ行くならもちろん試合も見たかったのだが、この節の試合は、観戦を予定しているブンデスリーガの試合と日程が重なっていた上、宿泊先であるケルンからはかなり遠いビーレフェルトでのアウェー戦だったので、観戦することは叶わず。ということでファンショップのみの訪問となった。

a0021929_15392783.jpg 聖地再び。3部降格を受けて、心なしかうらぶれている…?

a0021929_1540634.jpg 同じ市内のショッピングモール内にある、こちらのショップの方が賑わっていたという事実が悲しい…
 
 ドイツ語もさっぱり喋れぬ謎のアジア人が、突然、閑古鳥が鳴くローカルクラブのファンショップにやってきて、様々なグッズを大人買い。という、あちらからすると全く意味不明の行動が不審がられている様がありありとわかったので、こちらからうっすら英語で経緯を説明。すると、スタッフのおじさんが、にこにこしながら奥から帽子を持ってきた。帽子にはFCバイエルン・ミュンヘンとRWOのエンブレムの刺繍。2009/10シーズンのDFB-POKAL、バイエルン・ミュンヘン戦での記念グッズだった。アリアンツ・アレナで現地観戦した試合がきっかけで、このクラブを知ったのだということはどうやら通じたらしい。
若干ながら相手方の不信感が拭えたような気がしたところで、お買い物続行。

a0021929_15413223.jpga0021929_15411692.jpg あえて日常使えそうな、黒い地味マフラーと、愛、重労働、情熱Tシャツ(「重労働」は、「ハードワーク」とした方がフットボールクラブらしくていいのかも)。黒地にこのデザインはかっこいい。

a0021929_15425021.jpg ストラップとピンバッジ、UNDERDOGマグネット(金属板に、適当にカットした磁石を接着剤で貼り付けただけのやっすいつくりだった)、応援歌CD(だみ声のおっさんが熱唱)、輪ゴムで束ねただけの裸の状態で出てきたサインカードセット(選手の皆さんだけではなく、UNDERDOGのサインも入っている!もちろん全部直筆)

a0021929_15434393.jpg…は、いいとして、裏面が全てコレってのが…濃すぎます。

a0021929_15441272.jpg わざわざ奥から出してきてもらったマッチデープログラム(2部の時より明らかに薄くなった)

ぺらっとめくると
a0021929_15444547.jpg …別バージョンがあったのか。パパスさん…ノリノリ(←死語)でウィンクしてるよ…
 ちなみに、ギリシャ人のパパスさんこと、ディミトリオス・パパス選手は2006/07シーズンから在籍している、筋金入りの熱血ファイター(←プレースタイルが)。チームがアマチュアリーグで低迷している時代に加入して以来、昇格しても降格してもRWO一筋で5シーズン目の、下部リーグの地元出身ではない外国人選手としては珍しく、一つのクラブに長居し続けている人である。なんの予備知識もなく初めてこのチームの試合を見たアリアンツ・アレナで、真っ先に目に付いたのがディフェンダーのパパスさんだった。バイエルンの選手に対し、臆することなくガツガツ削りに行っていたからな…

 RWOは依然として降格ゾーンをさまよい続けている。シーズン半ば、ついに監督がクビになり、「個性派(といえば聞こえはいいが)」マリオ・バスラー氏が新たな指揮官に就任したが、事態はさほど改善していないようだ。ドリッテリーガ(3部)からレギオナルリーガ(4部)への降格はすなわち、プロリーグからアマチュアリーグへの降格を意味する。先日、RWOホームの試合中継を見る機会を得たのだが、ガラガラのバックスタンドで暇そうに座っているUNDERDOGの姿が映し出されて愕然とした。大勢の観客がスタジアムを埋め尽くし、その中を縦横無尽に駆け回り、サインに煽りに大忙しだったUNDERDOGをこの目で見たツヴァイテ・ブンデスリーガ(2部)時代のことを思うと、全くもってショッキングな光景だった。これが降格というものか…てか、その3部ですら危うい現状ってどうよ。理事長、なんとかしてください。いやまじで。

 追記:年明け、このRWOのU-19カテゴリに、シャルケ04ユースでプレーしていた富田平選手が加入したとのニュースを聞いた。つい先日、日本のサッカー雑誌にもこのことが載っていた。日本の出版物で「ロット・ヴァイス・オーバーハウゼン」というクラブ名を目にする日が来ようとは。
 トップチームはとほほな状態だが、このネタに満ちあふれた楽しすぎるクラブ(注:邪道なファンの個人的視点)でチャンスを掴んで羽ばたいてほしいと思う。…(このままトップチームに進んだら裸プロモーションが待ち受けてるかもしれないけどね!)
[PR]
by terrarossa | 2012-03-11 15:59 | サッカー | Comments(6)