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2005年 05月 31日
うれしいしらせ
 昨晩、友人よりうれしい情報がもたらされた。

a0021929_2342090.jpg 以前このブログでもとりあげた、台湾のイケてるラッパー(←個人的見解)黄立行(Stanley Hwang)が、最新アルバム「黒的意念」で、台湾金曲獎(日本で言うところのレコード大賞みたいなもんか)の最佳國語男演唱人獎(最優秀男性ボーカル賞)を受賞したというのだ。
 中国語圏で絶大な人気を誇るジェイ・チョウやワン・リーホンなどをぶっちぎっての、初の受賞である。
 台湾のニュースサイトによると、ノミネートはされたものの、ぜんぜん注目されていなかった彼が受賞したことは、周囲も本人にとっても全くの予想外だったらしい。名前の発音が微妙に似ているワン・リーホンと、読み間違えたか聞き間違えたかされて、混乱するハプニングもあったようだ。
 L.A.BOYZ解散後、ソロアーティストとして再出発した黄立行に、所属事務所はアイドル路線を踏襲させようとしたが失敗。彼は自分が本当にやりたいと思った音楽をめざした。その結果、ヒットに恵まれず、周囲の理解も得られなかったが、彼はあくまでも自らの音楽に対する姿勢を貫いた。ようやくそれが認められたのだから、喜びもひとしおだろう。
 自分としても、「一聴き惚れ」して以来、これが認められてないってどういうことなんだ、とまで思っていただけに、本当にうれしかった。
 前に書いたとおり、日本盤未発売のアーティストゆえ、日本での知名度は皆無といっていい黄立行だが、これを機に注目されるといいなあ。一聴の価値はあると思う。いや大ありだ。知らないなんて、ほんと、もったいない!
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by terrarossa | 2005-05-31 02:37 | 音楽 | Comments(0)
2005年 05月 29日
甘い人生(2005、韓国)
 個人的には、ファン・ジョンミンがげろげろの悪役を演じるということで、大いに期待していた映画。
 やー、久々の荒唐無稽な(失礼)ノワール映画だった!ファン・ジョンミンは、同情のかけらすら抱くことができないようなイヤーーな役をディティールに凝りまくって、喜々として演じていた(ように見えた)し、曲者揃いの役者がいっぱい出てきて、大いに楽しめた。
 たしか日本ではイ・ビョンホンとシン・ミナの「恋愛」を前面に強調して宣伝していたはずだが……そりゃないだろう。即刻「JARO」に通報ものだ。コーヒーゼリーを食し、コーヒーに砂糖を入れて飲む、どうやら甘党らしいキム・ソヌ(イ・ビョンホン)くらいか、甘かったのは。
 映画を見ている内に、以前、憑かれたように見まくっていた香港ノワール映画の数々が甦ってきた。通奏低音は「男たちの挽歌」シリーズ。SHINHWAのエリックは「上海グランド」の、肝心なところでおいしいところをさらっていくチョン・ウソンみたいだったし、ラストシーンは「ハードボイルド 新・男たちの挽歌」のようなシメだ。思わず「ありえねー」とつぶやかずにはいられなかった不死身のイ・ビョンホンは、そのまんまチョウ・ユンファが演じてきたキャラクターに直結する。つまり、ついうっかり「彼の人生とは?」とか「彼の胸の内に去来する感情は?」などという内面のところを真剣に考えたりすると失敗する、そういう種類の映画のような気がする。ただただ、血みどろになってもスタイリッシュでかっこいいイ・ビョンホンを堪能すればいい。
 いわば21世紀版韓国ノワールともいえる「甘い人生」だが、かつての香港のそれらと違ってまったく湿気がない。クールでドライ。イ・ビョンホン演じるキム・ソヌもそのような人物として描かれており、やすやすと感情移入させてはくれない。かつてのやくざものにあったような、「熱い友情」を交わす友の存在もない。そういうキャラクターが最初から最後までピンで物語を引っ張って行かなくてはいけないのだ。そこがなにか、薄さとか物足りなさを感じる一因なのかもしれない。
 過剰な暴力という衣をまといつつも、さくさくと物語が展開していくだけに、最後の社長との対峙シーンがひどく濃密に感じられた。クールビューティー(!)なキム・ソヌが、唯一感情を吐露する場面だ。あれこそ究極のラブシーンだと思うんだけどなあ。
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  偶然、たて続けに「コンスタンティン」と「甘い人生」を見てしまったのでこんな結果に……イ・ビョンホンのファンの皆様ごめんなさい。やっぱり似顔絵は難しいです。

 共通点は黒スーツにブラックタイだけかと思っていたら、ほかにも色々あるかも、と感じている次第。
キアヌ・リーブス演じるジョン・コンスタンティンも、なに考えてるかわかんない、表情に乏しいキャラクターだし(キアヌ自身がそういう雰囲気の俳優なのでなおさらか)、原作が漫画のトンデモ話で、内面うんぬんという映画じゃないし。同じにおいを感じているのは自分だけか?
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by terrarossa | 2005-05-29 06:21 | 映画 | Comments(0)
2005年 05月 23日
だらだら1年
ここを始めて1年経過。
銀河の膨張よろしく、話題は拡散してゆくばかり。
とりあえず、明日は明日の風が吹く。
それでいいのか……よしとするか。

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2005年5月3日夕方。ハノイのホテルに到着した途端、激しい雷と豪雨に見舞われ、ホテル前の道路はあっという間に大洪水。
この豪雨については、その夜のTVニュースと翌日の新聞で報道されてたから、「ふつうの夕立」ではなかったらしい。
旅行先ではたいがい雨に降られているが、やっぱりここでもウェルカム・レインだった。しかも東南アジアらしく、スペシャルなやつ。
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by terrarossa | 2005-05-23 03:56 | Comments(2)
2005年 05月 14日
ミクスチャー・ロックの「公園」をさまよう
 ここんところしばらく、リンキン・パークのCDばかり聴いている。
 高校三年までクラシックにしか興味を持たず、ふとしたことで洋楽にはまり、大学時代は洋楽オンリーという、節目ごとにスイッチが切り替わるような音楽歴(もちろん聴く方)をたどった後は、手当たり次第のごっちゃごちゃ、になってしまった。およそ考えられないような取り合わせ、たとえばグレゴリオ聖歌と、アストル・ピアソラと、エアロスミスと、これまた現在ヘビーローテーション中のQuarashi(アイスランド出身のヒップホップグループ)が、不思議なことに自分の中では無理なく共存している。まさにカオスの如しなのだが、どれもみんな「好き」なのだ。

 ということで、リンキン・パーク。
 バンドを支える重低音はハードロックそのものだ。そこにラップやスクラッチが乗っかっている。このありそうでなかった新鮮な組み合わせをどう形容したらいいんだろう?
 ちょっとしたとまどいが、やがてぞくぞくするようなときめきに変わるのにはさほど時間はかからなかった。ハードロック全盛の80年代に洋楽漬けだったこともあって、リンキン・パークの、全く異なるのにどこか懐かしい、腹にずっしりくるサウンドはまさにツボだった。その一方で、90年代後半になって台頭し始めたファンクやヒップホップにも強く惹かれていたから、その二つの「好み」の両方を満たすバンドなんてあった日には、もう一も二もなかった。
 そのがっちりと安定したビート、頑丈な「屋台骨」を構成するのが、ギターのブラッド・デルソン、ベースのフェニックス、ドラムのロブ・ポードン、そして往年のハードロックバンドには存在しなかった「DJ」、ジョセフ・ハーン(りりしい顔立ちの韓国系アメリカ人、ジョセフ・ハーンは、デビュー時より体重がかなり増加したのか、今や秋葉系オタクの青年みたいなビジュアルなんである。や、もともと彼自身アニメもフィギュアも大好きだそうだし、そのものなんだけど。でも、アメリカ人に秋葉系もへったくれもないし、それに、超人気バンドのサウンドの要が秋葉系だなんて、非常に「萌え」ました。アニキかっこいいです)。
 「アメリカにおけるロックバンドのフロントマンで、初めて成功した日系人」と言われている、マイク・シノダのラップはすっきり男前でクール。はじめて聴いたとき、本人の姿も知らず、歌詞の中身も理解していないうちから、非常に知的で聡明な印象を受けた。そこらへんにいそうでいない、インテリジェンスただようMC、これもツボ。そして彼、マイク・シノダがリンキン・パークのサウンドイメージの源である。彼と、DJ、ジョセフ・ハーンの持つオタクな職人気質こそが、アートなサイバーパンクとかSFアニメのにおいが香ばしくただよう、隅々まで計算し尽くした緻密な音を作り上げているのだ。
 チェスター・ベニントンのボーカルは、直感的、有機的な印象がある。彼は、リンキン・パークの、ある種理論的で、隙がない印象のサウンドに風穴をあける重要な存在だと思う。はじめは線が細くて頼りない声だと思って聴いていたら、いきなりすべてを絞り出すように絶叫したので驚愕した。このひとは昔、つらいことが色々あったんじゃなかろうか。こんな歌い方をしていたらそのうち喉がだめになるんじゃないかと、個人的にはハラハラしている。
 ナイーブで腺病質な、時としてぶち切れて暴走するチェスターのボーカルと、クールなマイク・シノダのラップ。全くベクトルの違うツインボーカルが絶妙にからんでいることが、このバンドの最大の特徴であり、魅力なのだ。 
 そしてこのバンドの曲は、すくなくともアルバム収録されたものは、すべてマイナーコード、「短調」である。ここにもチェスターがボーカルである、ということが大きく関わっているような気がする。叙情的でメロウな「泣き」のハード・サウンドなんて、古き良き時代のハードロックバンドの王道ではないか。それでいて湿っぽく重たくならないあたりは、やっぱりイマドキの歌だ。とにかく、自分をはじめとした、とうの立ったトシヨリのハートわしづかみである。そこにキレの良いスクラッチとラップを乗っけて、若者のハートもがっちりつかんどくなんて、やるなあ。
 ちなみに、ファースト・アルバムの曲には、ヒップホップ業界ではお約束のように出てくる教育上よろしくない単語が、全く使われていないそうだ。それでいてじゅうぶんに攻撃的で、ひりひりするような歌を作り上げているというのがすごい。そういうところまできっちり見極めてやっている感じがするから、(不適切な表現かもしれないが)このひとたちの偏差値はやっぱり高いのだと思う。
 また、アートスクール出身のシノダとハーンがいることから、バンドのビジュアルデザインを彼ら自身が手がけているというのもこのバンドの特徴だ。メンバーみずからジャケットのデザイン、ミュージックビデオの製作まで行う超メジャー・バンドというのは珍しい。これも彼らの強みだろう。
 どうもしばらくリンキン・パーク(公園)からは抜け出せそうにない。当分「公園内」の混沌をさまようことになるだろう。まだ若い彼らが、これからどのような音楽の世界を展開してくれるのか、とても楽しみだ。
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by terrarossa | 2005-05-14 11:44 | 音楽 | Comments(0)
2005年 05月 13日
正しい道路の渡り方
 先日、ベトナムへ行ってきた。初の東南アジア旅行だった。暑かった。
 5日間、ハノイ市内だけをひたすら歩き倒し(路線バスにもちょっとだけ乗ったが)、当地の飯を食ってくる、ということをやってきた。料理はあっさりめの味付けでとても口に合った。ただ、ベトナム語が全くできなかったため思うようにいかなかった場面が多々あり、事前に基本会話くらいは勉強しておけばよかったと後悔している。
 ベトナムは今、急速に経済発展をとげているという。街を歩いてると、なにやらものすごい勢いと熱気とボリュームがじんじん伝わってくる。街という街は人であふれかえり、スーパーカブ(ばっかりじゃないけど)が二ケツ三ケツで縦横無尽に走り回っている。そのバイク台数たるや、半端な数ではない。
 驚くべきことに、そんなハノイ市内には信号がほとんどない。いちおう右側走行ということになっているが、申し訳程度に引かれている中央線はしばしば意味をなさなくなる。割り込み追い越し当たり前で、思いどおりにならなければクラクションを鳴らす。街の喧噪は、やかましいクラクションの応酬でかたち作られている。 当然というか、交通事故も相当あるらしい。ハノイの道路は無法地帯だ。歩行者は、そういう道路を横断しなければいけない。日本から来たおのぼり旅行者にとっては、試練の第一歩である。
 そこで目についたのが、いたるところに設置されていた横断歩道の標識だった。青い四角形の板に白い三角、横断歩道のラインと渡っている人物は黒、という基本設定は偶然にもロシアと中国で見たものと同じだ。

ちなみにロシアは、
a0021929_3355136.jpgハバロフスク市内にて。
大またで堂々と渡っております。歩行者は偉いのだよ(実際はそうでもなかった)。





中国では、
a0021929_336267.jpgハルビン市内にて。
ロシアとくらべてなんか緊張感がない。
とてもじゃないが、こんなんではハルビンの道路は横断できねえ。
中国東北部の大都市の道路は、命の危険すら感じる無法地帯。




 さて、肝心のハノイだが、これが「要はわかりゃいいんだよ」というようなアバウトなつくり。よく雑誌の懸賞にあった「まちがいさがし」よろしく、微妙にデザインが違っている。道路標識がこんなんでいいのか。

a0021929_337072.jpgとりあえず渡るぞ、という感じの男の子。バランスがヘン。比較的古い標識。






a0021929_3372955.jpg帽子かぶったダンディーなおやじ。自信にみちあふれております。
ここは横断歩道なんだぜ、堂々と渡っていいんだぜ。






a0021929_33802.jpg被りもののせいで、一気にベトナム色が濃厚となった一枚。
手指が省略されている割には、靴のかかとがきちんと描かれていたりするあたり、製作者の謎なこだわりが感じられます。





a0021929_338285.jpgハルビンの標識と酷似。
ゆっくり慎重に行けよ、車は恐いんだから(それじゃ渡れないって)。





a0021929_339237.jpg思いっきり腰が引けてます。渡る気あるのか。






 このほか、市内から空港へ行く途中の道路で見かけた横断歩道の標識は、上体が前のめりになり、明らかにダッシュのポーズをとっていた。郊外の道路は市内より車のスピードが出ているから走って渡れよ、という意味なのか?撮影できなかったのが残念。

 個人的感想として、たしかにハノイ市内の道路は交通量が多い上に無秩序だったが、バイク率が高かったのと、あまりスピードを出していないせいか、ハルビン市内のような殺気だった雰囲気は感じなかった(ハルビンではなかなかタイミングがつかめず、地元の人と一緒でなければ恐くて道路横断できなかった)。
海外を旅行していつも思うのは、日本の交通マナーがいかに良いかということである。なんのかんの言っても、世界的にはトップレベルだと思うんだが……
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by terrarossa | 2005-05-13 04:14 | 正しい道路の渡り方 | Comments(2)