カテゴリ:サッカー( 46 )
2010年 10月 20日
2010年もまた、ドイツのサッカーを見に行く・その3
◆裸族健在 
 9月19日(日)、レバークーゼンのバイアレナで、ブンデスリーガ第4節、バイヤー04・レバークーゼン対1.FCニュルンベルクの試合を観戦した。
 今回バイアレナで観戦した試合のチケットは、クラブの公式サイトから購入した。レバークーゼンのオンラインチケット販売には「print@home」というオプションがあり、pdfファイル形式のチケット(購入者の氏名が記載されている)が電子メールで送られてきて、それを自分でプリントアウトして使う、というもの。もう海の向こうからチケットが無事送られてくるかどうかをはらはらしながら待つ必要はない、たいへん有り難いシステムなのだ。

a0021929_0275661.jpg 約1年ぶりのバイアレナ、ちょっと早めに席に着く。1席だけぽっかり空いていた、メインスタンドの最前列。
 目の前で、ハインケス監督がインタビューを受けていた。近い……
a0021929_0282529.jpg 復帰間近のロルフェス選手は、この節までチーム広報担当(?)をこなしていた。関係者の方々となにやら談笑。

 ニュルンベルクは、2009/2010シーズン、ブンデスリーガ(1部)に昇格して2シーズン目。ここ最近、数シーズンごとに2部に降格しては、1部に戻るということを繰り返している。
 実はニュルンベルクの試合を見るのはこれが初めてではない。2008/2009シーズンのツヴァイテ(2部)の試合で、SVヴェーエン・ヴィースバーデンとの対戦を見たことがある。そして、それが記念すべきドイツでのサッカー初観戦だった。
 あれからヴィースバーデンはドリッテ(3部)に降格し、ニュルンベルクはふたたびブンデスリーガに昇格した。現在のメンバーは、ツヴァイテだった頃からは大きく入れ替わっている。監督も交代しているので、2年前とは別チームと言っていいだろう。
 ただし、当然だが、ファンは同じファン。試合中、ふとアウェー席を見やると、やはり肌色。裸族健在。そういえば、ヴィースバーデンのブリタ・アレナでは発煙筒を焚いていた輩がいたな……
 遠目肌色なウルトラスの皆さんは、この日も太鼓をどんがらどんがら叩きながら、大変気合の入った野太いチャントを響かせていたよ……
 その応援っぷりにやられちゃった訳では断じてないんだろうが、この日のレバークーゼンは、いいところまで攻めつつも最後まで決めきれない。手元に残っている観戦メモには、「30分も経過したのに両者シュート1本も無し」はまだいいとして、「香川すげー」(同時刻開催されている他会場でゴールが決まると、そのたびに場内の電光掲示板でそれを知らせてくれるのだ。この時は、シャルケ04対ボルシア・ドルトムントの試合がゲルゼンキルヒェンで行われていて、今季ドルトムントに新加入したばかりの香川選手は、なんとその重要なアウェイでのダービーマッチで2ゴールも決めたのだった。……てのはメデタイことだが、自分が見ている試合のメモじゃないだろうよ、それ)だの、「キーパーのユニがどっちも黄色×黒で紛らわしすぎ」とかいった、割とどうでもいいようなことや、「なぜ外すヨルゲンセーン!!」「何やってんだライナーツ!」「そこでバックパスばっかしてんじゃねー○○!(←自粛)」とかいった野次めいた殴り書き、さらに「うおぉおぉー!」とか「おうあー!」とかいう感情にまかせた意味不明の雄叫びだけしか残っておらず、とても後から理路整然と試合を振り返られるような内容にはなっていなかった。ニワカ素人の限界がここで早くも露呈。とはいえ、それくらい煮え切らない感が際立っていたのは確かだった。自分だけじゃなく、そこに居合わせたファンも同じように感じていたらしい。結局はスコアレスドローで終わったのだが、あまりにもふがいない試合っぷりに、試合終了と同時に観客席からは激しいブーイングが。今シーズンのレバークーゼンは、リーグ戦と共にヨーロッパリーグにも出場しているので、過密日程でタイヘン、と言えばそうなのだが……

 そして、この試合で何よりも、何よりも痛かったのが、試合開始早々、チームのエースFW、キースリンク選手が大怪我してしまったことである。長身でありながらスピードもあって足元も上手く、ポストプレーも得意、潰れ役も厭わないという、いろんな意味で万能型のFWである彼は、毎試合毎試合、気の毒なほどよく蹴られガンガン削られてはつっ転がされている。にもかかわらず、そのたびに、文句も言わず気丈に起き上がってプレーに戻る、FWの鑑みたいな選手なのだ。それまで大きな怪我がなかったのが不思議なくらいだが、その秘密は、転倒の仕方にあるのではないかと思っていたところだった。「べしゃっ」という擬音をつけたくなるような、五体投地かよと思わずツッコミたくなるような、身も蓋もないあの派手な転び方が、非常に効いているのだ。ファールもよくもらえているし。
 だがこの時は、相手選手と交錯して足が引っかかったところで、いつもの転び方にはならず、変によじれた状態で横倒しになってしまった。そして、いつもなら少しの間をおいてむっくり起きあがり、再び走り出す彼が、地面に横たわったまま片手を高く挙げたのだ。すぐに、これは大変なことになったと思った。診断は、左足靱帯の断裂。おそらく、彼の選手生活の中でもこれだけの大怪我は初めてだろう。ドイツ代表選手でもあり、昨シーズンはリーグ得点王を最後まで争っていたスター選手でありながら、気どらず愛想のいいキースリンク選手は、練習場では大人気だった。彼のたくさんのファンと共に、一日も早い回復を祈るばかりだ。

a0021929_0415699.jpg 試合が終わって駅に行ったが、電車がなかなか来ない。
a0021929_0422042.jpg ふと横を見ると、若者がひとり、呆然とした様子で佇んでいた。その全身は、キースリンクでコーディネートされていた。心中お察し申し上げます……(涙)

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by terrarossa | 2010-10-20 01:06 | サッカー | Comments(0)
2010年 10月 18日
2010年もまた、ドイツのサッカーを見に行く・その2
◆家一軒丸ごと貸します……?
 ドイツのホテル宿泊料金は、非常に高い。特に秋は、各都市で国際見本市が多数開催されるため、ただでさえ高い料金が極端に高騰する。ということで、初めてのドイツ旅行時からB&B(ベッド・アンド・ブレックファースト)のシステムを利用している。最初は経済的理由からそうしただけだったが、回を重ねるごとに、すっかり自炊生活にはまってしまい、今回も貸部屋紹介サイトを通じて「家具、キッチン付きアパートメント」という所を借りることにした。一昨年は個人で所有しているアパートの一室、昨年は不動産業者が管理しているアパートを借り、たいへん快適なドイツ滞在ができたので、今回もそういうイメージを持ってデュッセルドルフに出向いたのである。家主さんとのうっすら英文メールのやりとりを何度か行い、互いに何者であるかもうっすら確認。地図をたよりにアパートを目指すと、そこはヨーロッパの町中らしく、両側に中層階の集合住宅が連なる通りの一角。過去宿泊したスタイルと同じような感じだった。入口を開けてもらうと、そこには家主のジゼルさんが待っていて、笑顔で歓迎してくれた。「さ、こっちよ」と建物から再び外へ案内される。

 中庭にはアパートからは独立した二階建ての四角い建物。アジサイやバラの花が咲く庭、池には睡蓮。小さいながらもきちんとした庭だった。そうかここが家主さんの家か。

a0021929_2175248.jpgどこを撮ってもたいへん絵になる庭。

a0021929_2142770.jpga0021929_2152667.jpg
 そのまま建物の中へ案内された。ざっと二十畳ほどの広さのリビング&書斎が広がっている。リビングの奥には二階に続くらせん階段が見える。壁の棚には本やCD。座り心地の良さそうなカウチや籐の椅子もある。
 「二階がベッドルームね」と、ジゼルさんはすたすたとらせん階段を上りはじめる。後に付いていくと、広々とした部屋にキングサイズのベッドがひとつ。
 「シーツは交換済み、替えはクロークの中よ」
 「……??」
 寝室の隣には大きなクロークがあって、服や靴や鞄がぎっしりとしまわれている。ジゼルさんは、服が掛かった一角を隅に寄せてスペースを作り出し、「ここ使ってね」と言う。

 ……って、ええー!?この家が「貸部屋」なんですか?
 驚いた。

 自分が生活している家を明け渡して貸してくれる、などということは全く想定していなかった。ひとに貸している間は、市内の友人宅に居候するのだそうだ。でも、いくらお金が必要だからといって、家具調度と中身がそのままで、見知らぬ外国人に家一軒丸ごと貸すってどうよ。バスルームには使いさしのシャンプーやら化粧品やらが置きっぱなし、オーブンや食器洗浄機も備えた大きな台所には鍋釜、調味料から各種食材まで。「どれも使っていいのよ」って……いいんですかジゼルさん。
 もっとも、書斎には仕事用のPCがあり、数日に一度はメールチェックなどでここに来る、ということなので、これは双方に信頼関係がないとできない部屋の借り方だ。回数を重ねるごとにどんどんハードルが上がっていく気がするB&B、おそるべし。
 だが幸いなことに、今回も当たりくじをひいたようで、家主さんは、サッカーだけを見に、ドイツくんだりまで来たあやしい日本人にも大変良くしてくれた。天気のいい日に庭に出てまったりとコーヒーを飲みながら一緒に過ごしたり、デュッセルドルフ市内観光につきあってくださったり。またしても、快適なドイツ滞在なのだった。

a0021929_2163486.jpg それにしても、と我に返る。ドイツでひとん家の冷蔵庫の残り物使って料理して食ってる自分って……

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by terrarossa | 2010-10-18 02:28 | サッカー | Comments(0)
2010年 10月 13日
2010年もまた、ドイツのサッカーを見に行く・その1
 またしてもドイツである。
 一体何回行ったら気が済むのか。
 いや、もうこうなったらとことんはまってやる。後悔などするものか。

 …という決意のもと、腹をくくって4年連続4回目のドイツ旅行を敢行。今回は単独行ということもあり、おのれの萌えと欲望の充足のみに終始してしまった。いい年こいて何をしておるのだ自分。
 てことで、前年よりも更にパワーアップして暑苦しくウザいミーハー旅行記になっていくと思われます…申し訳ありません。

◆さっそくICE車内で墓穴を掘る
 9月17日午後、フランクフルト空港に到着し、鉄道を使って滞在予定先のデュッセルドルフに向かった。金曜夕方のICEは大荷物を持参した人々でごったがえしていたが、運良くテーブル席が一つ空いたので、そこへ座ることができた。フランクフルトからデュッセルドルフまでは約1時間半。で、ひまつぶしのため折り紙を開始。すると、隣でノートパソコンを広げていたサラリーマン風の中年男性が、興味深げにこちらをじっとのぞき込んでくる。とりあえず、けっこうな雨が降っていたのが車窓から見えたので、「雨ですねえ」と声をかけてみた。窓の外はぶどう畑。彼は「今年は雨ばっかりで、ぶどうの作が悪いからワインは期待できないね」と言い、そこからペラペラ英語のドイツ人とうっすら英語の日本人とのあやしいコミュニケーションが始まったのだった。彼はマルクスと名乗り、「ドイツ、初めてかい?」と、お約束のような質問をしてきた。
 「いえ、4回目です」
 「……」
 マルクスさん一瞬沈黙。ドイツに4回も来ているくせに、ドイツ語が全くできず、英語もうっすらというヘタレ日本人に呆れたのだきっと。
 「ドイツではどこへ行くの?何を見るの?」
 「サッカーの試合を見に」
 「え、サッカー?」
 「4試合見る予定です」
 マルクスさんはなにかピンときたらしく、「ああそういえば今、ブンデスリーガにたくさん日本人いるよねえ」
 残念ながら、今回観戦予定の試合に日本人選手が所属しているチームは一つもないのだが、それはさておき、話を続けることにする。「ええ、今季からたくさんいますね。香川とか…」
 9月の時点で既にボルシア・ドルトムントで大活躍していて、俄然注目の的と報道されていた香川選手の名前をとりあえず真っ先に挙げてみた。が、意外にもマルクスさんの反応は鈍かった。「ああカガワね」と思いっきりスルー。あれれ?
 うん、きっと日本で騒いでいるほどではないのだろうな、まあ日本のマスコミが大袈裟に報道するのはよくあることだし、と思いつつ、「あと長谷部」と続けると、「ハセーベ!彼たしかヴォルフスブルクだったよね」と、香川選手よりは良い反応。長谷部選手はもうドイツで4シーズン目だから、けっこう知られているのだろう。とすると、ドイツに来たばかりなのに、怪我で出遅れている日本人選手のことなんて知らないかも。でも一応「それから内田」と、今季シャルケ04に新加入した内田選手の名前を挙げてみた。すると、なんとマルクスさんはぱーっと顔を輝かせて「ウチダ!うんウチダ」と声を弾ませて二度繰り返したのだった。ちなみに、ドイツの人は「Uchida」と表記する彼のことを、ドイツ語読みにそのままあてはめて「ウシダ」とか「ウヒダ」とか言ってて、正しい発音で呼んでないことが多いと聞いていたが、彼はきっぱり正しく「うちだ」と発音していた。
 「それからもう一人いたよね。えーと」マルクスさん、そう言ってからしばらくうーんと唸っていたので、「フライブルクの矢野ですね」と言うと、「ヤノー?知らないなあ……あ、ハオだ、ハオ!」
 ハオって、シャルケのハオ・ジュンミンだろうか。
 「もしかしてシャルケのハオ?彼は中国の選手です」
 「あそうそう、そうだったね!ハオは中国人」
 この時点で疑惑(?)は確信に変わった。そう、マルクスさんはシャルケのファンだったのだ!これで香川選手に対する反応があまりにも冷ややかだったことへの合点がいった。シャルカーのマルクスさんからすれば、宿敵ボルシア・ドルトムントで絶賛活躍中の日本人選手など、憎き存在でしかないのだ。関心が無いどころか、本当にドイツ国内でもその活躍が話題になっていて、それをふまえてあの反応だったのだ(香川選手すごいなあ)。
 よく見ると、テーブルに広げたパソコンのデスクトップがシャルケのユニフォームを着たラウール。さらにマルクスさんは、にこにこしながら、自分のi-Phoneをこちらへ向けた。画面には、シャルケ全選手の顔写真付きプロフィールが。どうやらマルクスさんは、うっすら英語の日本人が、ハオ・ジュンミンというフルネームと、彼が中国人で、シャルケの選手だと即答したことに気を良くしたらしい。「これがハオだね」とマルクスさんは選手の詳細データを開いて、次々と見せてくれる。「で、これがウチダ」。そこには、選手の顔写真と経歴、身長、体重などがリストアップされていた。マルクスさんは、内田選手の身長と体重のところを指さしながら「小さいよねえ、細いよねえ」と言った。地元シャルカーにはそこがいちばん印象的だったらしい(内田選手頑張れよう)。

 ということで、話題は一気にシャルケ一色に。
 「マガトは日本でもとても有名な監督です。ハードトレーニングで…」と言うと、マルクスさんは「今の時代にメディシンボール(トレーニング用の重いボール)なんて使うんだよ!」と笑った。時代遅れのトレーニングだってことを言いたかったのか。
 「フェルティンス・アレーナ(シャルケのホームスタジアム)には行ったことある?」
 「いいえまだ」
 「すばらしいところだよ!」とマルクスさんは言い、以下スタジアムの様子を延々と語り出した。残念ながらうっすら英語の日本人には半分も聞き取ることができなかったが、とにかくスタジアムのすばらしさを語っているのだろうということだけはよーく理解できた。特に芝生のメンテナンスがすごいということを強調していたので、「テレビでなら見たことがあります。美しいスタジアムですよね」と言ってみた。
 「日本のテレビで見たの?」
 「内田選手のスペシャル番組をやっていたので」
 そう答えると、マルクスさんはハハハと笑い、「実際行かなきゃ!一度行ってみてくれよ」と熱く勧めてきた。
 だが、言ったそばから彼は「今週末ドルトムントとの試合があるんだけど、チケットとるの難しくてねえ…」とため息をつく。 
 そう、熱狂的なファンを多数抱えるシャルケのホームゲームは、チケット入手が超難関。地元シャルカーでもなかなかとれないチケットを、外国人のいちげんさんがどう入手しろと。
 「で、シャルケはなんで勝てないんでしょう?」と訊いてみる。昨シーズン、リーグ2位という成績でCL出場も決めたシャルケは、新シーズン開始以降、リーグ戦でもCLでも全て黒星。勝利どころか引き分けすら無い厳しい状況にあった。
 「うーん、人をいっぱい入れ替えて、それがまだフィットしてないんだろうね」とマルクスさん。
 「ハイコ・ヴェスターマンもHSVに行っちゃいましたね。キャプテンだったのに…」
 「ああハイコ!とても残念だよ」マルクスさんは、心底残念そうに言った。
 あまり明るくない話題に若干トーンダウンしたところで、突然マルクスさんは気分転換するかのように「で、君はどこの試合を見るんだっけ?」と訊いてきた。うお、今更なにを。
 「…レバークーゼン対ニュルンベルクです」
 「それから?」
 「レバークーゼン対フランクフルト」
 「…あとは?」
 「シュツットガルト対レバークーゼン、もう一つはツバイテの試合で……」
 「……」
 正直に答えるほど墓穴を掘っているのは自覚していた。今の今までドメスティックなシャルケの話で盛り上がっていたのは一体なんだったのか。マルクスさんは苦笑しつつ問う。
 「君もしかして、レバークーゼンのファン?」
 「……ハイ」下を向いて答える。
 「あー!ほらちょうどバイアレナだ!」いきなりマルクスさんは窓の外を指す。
 「ええっ?」
 なんという恐ろしい(?)偶然か、列車はまさにレバークーゼンミッテ駅を通過し、車窓からは木立に紛れてレバークーゼンのホームスタジアム、バイアレナの姿が。マルクスさん爆笑。
 ということは、もうすぐデュッセルドルフだ。
 
 「いやー、すっごく楽しかったよ!」
 最後の最後で思いっきり墓穴を掘ってしまった日本人に、マルクスさんは優しかった。
 席を離れるところで「良い旅行を!」と声をかけてくださり、ホームに降りて列車の方を見ると、窓越しに、満面の笑顔で手を振ってくれた。
 
 なんというか、そうだ、フスバル万歳(……あれで良かったのだろうか)。 
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by terrarossa | 2010-10-13 02:58 | サッカー | Comments(0)
2010年 06月 03日
ロシアのサッカーも見に行く その4:ハバロフスクのスタジアムとその周辺を歩く
 「ゴールデンウィークにロシアでサッカーを見よう!」という思いつきはかなり唐突で衝動的なものだったため、準備に動き出した時は、既に希望するフライトは満席。で結局、コンパクトな旅程を組むことができず、だらだら1週間も極東ロシアに滞在し続け、帰国便はウラジオストクからではなく、ハバロフスクからとなった。
 こんなことならモスクワでもサンクトペテルブルグでも余裕で行けたんじゃ、と帰国後ふと気づいたのだが後の祭り。思いつきと勢いだけで行動しているからいつもこういう事になる。いいかげん学習しろ自分。

 ウラジオストク・ハバロフスク間は寝台列車「オケアン号」で移動、ハバロフスクでは丸一日時間が取れたので、ハバロフスクのスタジアムやサッカーチームの練習風景も少しだけ見ることができた。

a0021929_2454148.jpg ハバロフスクには、ルーチ・エネルギヤ・ウラジオストクと同じ、ディビジョン1所属の、スカ・エネルギヤ・ハバロフスク(СКА-Энергия Хабаровск) というチームがある。現在の名称になったのは1999年からで、チーム名の"СКА"は軍のスポーツクラブである(もしくは、かつてあった)ことを指し、"Энергия"は、ウラジオストクのルーチ・エネルギヤと同様、電力会社等のエネルギー開発関連の企業がスポンサーであることをうかがわせる。トップリーグ(ロシア・プレミアリーグ)へ昇格したことはまだないようだ。
 かつて数シーズンにわたってロシア・プレミアリーグに所属し、多少なりとも日本との交流を持つルーチ・エネルギヤ・ウラジオストクにくらべると、得られた情報は極めて少なかった。ハバロフスク滞在もわずか1日で、試合を観戦したわけでもないので、ほんのさわりだけ目撃して帰ってきちゃった、という感じかなあ……


a0021929_2462054.jpg スカ・エネルギヤ・ハバロフスクのホームスタジアム、レーニン・スタジアム。15,200人収容。いかにも旧ソ連時代的な「レーニンなんちゃら」などという名称を使っているスタジアムは、ロシア国内ではここくらいしか残っていないらしい。
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a0021929_247409.jpg ウラジオストクでも、駅前にどーんと立っていたレーニンさんですが(カモメの定位置らしい)、
a0021929_2481259.jpg 「レーニン」スタジアムというくらいですから、こちらのスタジアムそばにもいらっしゃいました。



a0021929_2484588.jpg スタジアム内で練習しているのはもしやトップチーム?遠くからちょっとだけのぞくことができた。

a0021929_2492387.jpg スタジアムから少し離れたフィールドでは、別なグループが練習中。
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 よく見ると、マンチェスター・ユナイテッドがまざっている。

a0021929_2501299.jpg どうやら、下部組織の選手たちのようだ。転がってきたボールを返してやったら、ボールを受け取った27番くんに満面の笑みで「スパシーバ!」と感謝された。将来のロシア代表目指して頑張れよう。

……などと、なごんでいる場合ではなかった。ここはシベリア、アムール河畔。ちょっと練習見学しようと立ち止まろうものなら、即座に押し寄せる蚊の大群。片時もじっとはしていられない……それは選手も同様。おそるべし、シベリア。


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by terrarossa | 2010-06-03 02:59 | サッカー | Comments(0)
2010年 06月 01日
ロシアのサッカーも見に行く その3:ディビジョン1(2部リーグ)の試合を観戦する
 16:00、ルーチ・エネルギヤ対ウラル、キックオフ。
 このスタジアムはゴール裏に座席がないので、バックスタンドの両端が、いわゆるウルトラス席なのだが……

a0021929_23544210.jpg ホーム側。こっちがホーム側……だよね?と思わず再確認するほど人がいない。
 いやいや、少数精鋭で熱い応援を繰り広げておりました。(モノホンの軍隊か警察から大量動員されたのであろう)警備員のほうが人数多いじゃん!というくらいだったので、発煙筒等々、キケンブツが使用された場面はさすがになかった。
a0021929_23551532.jpg アウェイ側。いるのは関係者だけか?かろうじて横断幕だけは持ってきたみたいだ。エカテリンブルグ(ウラルのホームタウン)、遠いもんなあ……

 お客さんが少ないせいで、仕事にあぶれまくっているバックスタンド側の警備員たちは、いつしか職務そっちのけで試合観戦。
a0021929_235602.jpg 試合開始10分後。
a0021929_23563042.jpg  20分後(……)。
a0021929_235706.jpg ……いや、ほら、メインスタンドはぎっしり埋まっていたから!

 この時、ルーチは20チーム中18位と、未だ勝ち星がひとつもない不調のズンドコどん底状態、対してウラルは2位と好調。まだ8節とはいえ、成績だけ見れば、圧倒的にルーチ不利。

 ルーチの布陣はたぶん4-2-3-1。ところが、ワントップのはずのFWがどうみてもイマイチ。というか、チームそのものが、18位・3部降格はすぐそこですよー、も納得だよなというようなグダグダっぷり。パスはつながらない、クロスはあさって、力任せのシュートは宇宙の彼方、肝心なところでバックパス。ああっデジャブが(どこでとは言いませんが)。
 ところが、好調2位のはずのウラルがさらにグデングデンで、ゲーム自体が、うん、ロシア2部リーグだし、と思うようにして見ないとストレスが溜まりそうなアレな内容に。遠隔地アウェイ恐るべし。
 あのう海外からわざわざロシア極東くんだりへ足を運んでまで見るような試合内容じゃないんですがー!!

 物見遊山な外国人の無茶な心の叫びにもかかわらず、どっかの親切なロシヤの神さんが聞き届けてくださったのか、だるーい展開ながらも前半20分すぎ、ルーチがフリーキックを得、相手ゴールキーパーがはじいたこぼれ球を、今回のマッチデープログラムの表紙の人、トップ下のマクシム・フョードロフ(Максим Федоров)選手がヘッドで押し込んでゴール!

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 この場面のあとに得点が入った、はず。フリーキックを蹴ったのは背番号7番、左サイドバックでキャプテンのアレクサンドル・ダンツェフ(Александр Данцев)選手。

 ところが、後半が開始していくらも経たないうちに、そのフョードロフ選手は二枚目の黄紙を頂戴して早々と退場。ただでさえアレな状態なのに後半ずっと10人かよ!と危惧するも、次々と交代カードを切って(ここのリーグは4人まで交代できるようだ)なんとかルーチがそのまま逃げ切り、めでたく今シーズン初勝利となった。

 印象に残った選手は、
a0021929_23575975.jpg ひょろーんと細長いゴールキーパーのミハイル・コマロフ(Михаил Комаров)選手。試合中に「もっと盛り上がれよーオラオラァ」と派手なゼスチャーで観客を煽る煽る。陽気でノリのいいヤツのようだが、ゴールキーパーなのにファンタジスタ。あまりにもプレーがスリリングで、見ている方は生きた心地がしなかった。や、ネタ的にはじゅうぶんいけてそうな選手かもしれぬのだが……
a0021929_2358306.jpg ちょっと別格だなあと思ったのが、小柄な右サイドハーフの8番、マクシム・ブルチェンコ(Максим Бурченко)選手。その足技の巧みさに歓声が上がる場面もあった。プレーは目立ってたし際立ってた。あとで調べたら、この人は長いことトップリーグでプレーしていたということを知り、なんとなく納得。

 ロシアなので、お客さんは酒など飲みつつ観戦か、と思いきや、がばがば酒を飲んでいた人は少なく、真面目に観戦している感じだったのが意外だった(メインスタンド席だったからか?ビールには寒すぎる季節だったからか?)。それでいて声援はなかなか熱く、野次が飛び、笑い声も時々起こり、点が入った時などは大いに盛り上がり、非常にいい雰囲気だった。いろんな意味で楽しかった!

a0021929_23592221.jpg 観戦のお供はヒマワリの種。ということで試合終了後。座席の下にはヒマワリの種の殻と煙草の吸い殻が点々と。

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by terrarossa | 2010-06-01 00:44 | サッカー | Comments(0)
2010年 05月 31日
ロシアのサッカーも見に行く その2:ウラジオストクのディナモ・スタジアムへ!
 5月2日(日)、ディナモ・スタジアムにて、ルーチ・エネルギヤ対ウラルのリーグ戦(ディビジョン1・第8節)を観戦した。

 ルーチ・エネルギヤのホームスタジアムは、「ディナモ・スタジアム」。10,500人収容。ここにもあったか「ディナモ」が。

a0021929_3541582.jpg スタジアム外観とチームバス。
a0021929_3543373.jpg 正面入口。

 1958年に創設されたルーチ・エネルギヤの当初のチーム名は「ディナモ」だったとか。翌1959年から2003年までのチーム名が「ルーチ」、現在のメインスポンサーは電力会社ほか複数の企業、団体等。で2004年以降は「光線エネルギーフットボールクラブ」と。名称一つとっても時代の動きが感じられるなあ。

a0021929_3553649.jpg チケット売り場。当日券を買い求める、黒い装いのおっさんやらオニイサンやらでごったがえしておりました。

 メインスタンド中央席(日本でいうところのS席)が200ルーブル。1ルーブル約3円として600円!こちらの物価は、ものによるが大体日本の半額くらい……だとしても、200ルーブルというのは安すぎるような。
 それにくらべてイヤーブックが350ルーブルって……
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 これがお高いイヤーブック。100ページ強、A4版フルカラーで紙質も決して悪くないつくりだが、チケット代より高いってどうよ。窓口のお姉さんに「えっ、これも買うの?」と驚いたような表情をされたが、そりゃそうだよな。

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 チケットとマッチデープログラム。マッチデープログラムは2試合分まとめて載っている。A5版。50ルーブル。

a0021929_3575487.jpg スタジアムの外回りには、ファングッズを売っている露店がいくつもあった。そういえば街の他の場所や、試合日以外でこういうファングッズを売っているところは見かけなかったな……

a0021929_3581766.jpg メインスタンド側入口。女性警備員もちゃんといて、ここで荷物チェックとボディーチェックを行い、入場する。


 ルーチ・エネルギヤのチームカラーは黄色と青。シンボルは虎(沿海州のシンボルも虎だ。きっとアムールトラなのだろうな)。なので、スタンドは黄色と青の配色、場内アナウンスには随所にトラの咆吼が。

a0021929_3584238.jpgエネオスもスポンサーになっているらしい。

a0021929_35929.jpg
 ウォーミングアップする選手たち。キックオフ20分前。
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by terrarossa | 2010-05-31 04:09 | サッカー | Comments(0)
2010年 05月 30日
ロシアのサッカーも見に行く その1:ルーチ・エネルギヤ・ウラジオストクの事務所へ行ってみる
 ロシアのサッカーが見たい……(←脳内旧ソ連邦フットボールフェスティバル絶賛開催中につき)
 が、ロシアに行きたしと思えども、ロシアはあまりに遠し……いや、近いところにあるじゃないか、ロシア!
 
 ということで、2010年のゴールデンウィークは、日本から飛行機で二時間弱の、ロシア極東方面行きとなったのだった。

 ウラジオストクには、ルーチ・エネルギヤ・ウラジオストク(Луч-Энергия Владивосток)というクラブがあり、現在、実質2部リーグに相当する「ディビジョン1」に所属している。2006~2008シーズンにはロシア・プレミアリーグ(ロシアのトップリーグ)におり、その時は、数多くのチームが移動時間のあまりの長さに閉口し、時差ぼけ状態での戦いに苦しんだとのこと(ロシア・プレミアリーグのクラブは、そのほとんどがロシア西部に本拠地を置いているため)。現ロシア代表で、CSKAモスクワのゴールキーパー、イゴール・アキンフェエフが、格下と見なしていたこのチームにアウェイで惨敗を喫した際に「ルーチはJリーグでやるべきだよ」とこぼしたとかなんとか。うーむ、確かに日本からウラジオストクまでだったら2時間弱。対してモスクワからは飛行機でも8時間+ものすごい時差、というのはツライよなあ。
 距離が近いだけに、日本との交流はそれなりにあって、トップチームやユースチームがアルビレックス新潟や清水エスパルスと練習試合を行ったこともあるという。ということで、ロシアのクラブながら、このチームの試合を観戦したことのある日本人は、実は結構いるのではないかと思っているが、どうなんだろうか?

 で、まずはルーチ・エネルギヤ・ウラジオストクの事務所を探してみた。住所からすると、市の北の方にあり、海と線路に隣接したところのようだが、おおざっぱな地図しかなかったので、北へ向かって走っている路線バスに適当に乗って行くことにした。
 で、このへんかも、と降りてみたところは大きな住宅団地の中で、それらしき気配もなし。が、うろうろとさまよっているうち、該当の通り名(ул.Овчинникова)に行き当たる。ラ、ラッキー?

a0021929_244069.jpg この小さい建物がそうなのか?

a0021929_2442759.jpg 26-aが事務所の住所……たしかにここだ。

a0021929_245424.jpg おお、トラマークが。まちがいない!

a0021929_2453780.jpg で、入口ってここか?……うむ、いかにもロシアだ。
(商店ですら中の様子もうかがえず、入っていいのかどうかためらってしまうエントランスが、ロシアのデフォルトである。防犯上の理由だとしてもなあ……)


a0021929_246822.jpg ←その一例。これが百貨店入口って。


 なんとも地味でつましいたたずまいのクラブハウスだった。
ちなみに、建物の奥手が練習グラウンドになっていた。大きくはないがきちんとしていて、チームカラーである黄色と青の観客席もしつらえられているのが遠くから見えた。セキュリティのおじさんもちゃんといたし(ひまそうだったが)。

a0021929_2465352.jpg 帰り際、ユースの選手たちがバスに乗って出かけるところに遭遇。


 街で見かけた大看板。「はいこれ持ってー、ポーズとってー、笑ってー」とか言われていそうだ。スキャナやプロジェクターを抱えてにっこり、まるで家電量販店の店員のようなロシア代表のみなさん(左から、イグナシェビッチ、ガブロフ、ジリャノフの3選手……多分)、絶賛営業活動中。エプソンよ……(遠い目)
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 彼らが今回のワールドカップに出場できないことをあらためて残念に思った、ウラジオストクでの午後。
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by terrarossa | 2010-05-30 03:01 | サッカー | Comments(0)
2009年 11月 26日
2009年もドイツのサッカーを見に行く・その7
◆ヴェルダー・ブレーメンの練習も偶然見学できた
 今回の旅行では、ニーンブルクという町にあるアスパラガス博物館を訪れるという目的もあり、北部方面にも日帰り遠征した。ついでに、ニーンブルクからREで50分ほどのところにあるブレーメンにも足を伸ばしてみた。この町には、ヴェルダー・ブレーメンの本拠地であるウェーザー・シュタディオンがある。
 で、せっかくだからスタジアムを見て、ファンショップに寄ってみようということで行ってみたら、なんと、ちょうど練習が始まるところだった!翌日が試合で、この日の練習は夕方の遅い時刻開始だったのだ。ブレーメン滞在がわずか3時間あまりだったことを考えると、これは非常にラッキーなことだった。
 選手はスタジアム内の建物から出てきて徒歩で練習場へ向かう。道がすら、ファンと選手を隔てる柵などはなく、かなりゆるい状態。ファンもマナーをわきまえているので混乱はない。

a0021929_1542124.jpg練習場へと歩いて移動する途中の選手たち。ファンも一緒に歩いている。子供のサイン要求に応じているのはメルテザッカー選手。
a0021929_154476.jpgギャラリー多数。遠巻きに練習の様子をうかがってみる。フィールドの半分を使って、パスの交換など、軽めの練習をしている。

で、使ってない半分の方を見たら……a0021929_1552224.jpg
 カモメ遊び放題。
 ここ、ウェーザー川沿いだからなあ。


a0021929_156136.jpgブレーメンは戦災に遭わなかったため、歴史的な街並みがそのまま残っていて見応え充分。今度はゆっくり訪れてみたいと思った。
a0021929_1562417.jpgウェルダー・ブレーメン仕様の路面電車。町をあげて応援しているんだぜ、という雰囲気が伝わってくる。
a0021929_1564025.jpg有名な、ブレーメンの音楽隊像。ロバの足に触ると縁起がいいということで、ロバの足だけぴっかぴか。
a0021929_1565712.jpg「ヴェルダー・ブレーメン」の音楽隊も発見。だが動物にこの色遣いは不気味だ。ミドリイロって。

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by terrarossa | 2009-11-26 02:00 | サッカー | Comments(0)
2009年 11月 26日
2009年もドイツのサッカーを見に行く・その6
◆また今年もレバークーゼンの練習見学に行ってみた
 はるばるドイツまで来たからには……ということで、今年もプロチームの練習場に行ってきた。昨年は、勝手もわからず、ひとりふらふらとさまようだけの心もとない練習見学だったが、今回は職場の同僚が旅のパートナーだった上、レバークーゼンの練習見学や試合観戦では、ドイツサッカーファンの先輩であるOさん、Nさんと現地でご一緒させて頂いた。ドイツ語が流ちょうなお二人の、選手のみなさんとの楽しいやりとりに立ち会い、ミーハーな話題で大いに盛り上がり、今までになく濃密で楽しいひとときをすごすことができた。今ここであらためて感謝の言葉を。本当にありがとうございました。

 バイエルン・ミュンヘンの練習見学については以前の記事で紹介したとおり、いつなんどきも大勢のファンが押し寄せているようだ。それでも選手たちはサインに応じるなどファンサービスはちゃんとこなすという。ファンへのきちんとした対応もプロフェッショナルとしての義務である、というのがドイツにおけるスタンスということなのだろう。

 レバークーゼンは、他のクラブと比べて見学者は少ない方……だろうな。今年もやはり、平日午前中のギャラリーは年配の男性方数人のみの渋い客層。試合の前日はそこそこ混み合っていたが、とてもブンデスリーガ上位にいるチーム(現在は首位!)とは思えぬのどかな雰囲気。ドイツでは企業色が前面に出ているようなクラブはあまり人気がないのだと聞いたが、この状況を見ていると、やっぱりそうなんだろうなあ、と思わざるを得ない。
 ということで、時間にも空間にも余裕があるためか、選手の方々のファンサービスは神レベル。数回足を運んだら、個体認識してくれたらしく、向こうから笑顔で挨拶してくれる選手も。サインや写真のみならず、中には選手とじっくり話し込んでいるファンもいた。度が過ぎればもちろん迷惑な話だが、会話能力さえあれば、個人的にコミュニケーションを図ることも可能なようだ。そう語学力があればね……(遠い目)

 さて、昨年ツーショットを断ってがっかりさせてしまった(らしい)マヌエル・フリードリッヒ選手。同行のみなさんに「ファンならここは一緒に撮らなきゃダメだー」と後押しされ、当のマヌエルさんも笑顔でウェルカム状態。写真を撮られるのは苦手なので気が進まなかったが、ここまで物理的にも背中を押されたら断わる訳にはいかない。で、緊張しながら隣に並ぶと、彼は、こちらの身長に合わせてめいっぱい屈んで一緒に写ってくれたのだった。そこまで気を遣ってくれるとはさすがプロ、と感心していたら、「普通は子供でもない限り、相手の身長に合わせて屈んでくれるようなことまではしないのに」とOさんが不思議がっている。うーむ、以前確かに、自分の頭のてっぺんと、相手の顎だけがぎりぎりフレームに収まっている略図を添えて「もし一緒に写真を撮っても、身長差がすごすぎて同じ構図には収まらないでせう」という言い訳がましい手紙を書いて送ったりはした。まさかとは思うが、あの手紙のことを覚えていてくれたのか、それとも単に、あまりにも背が低かったため子供と同等と見なしてああしたのか(多分そうだよハハ……)、ともかく、相変わらずうっすら英語しかできない正体不明の日本人にも、昨年同様笑顔で温かく接してくれた、その素晴らしい応対ぶりにあらためて感動。やっぱりこの人はプロの鑑だ。

レバークーゼン、練習のもよう。
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 当たり前だが、試合中の緊張した雰囲気とは全く違う。選手のリラックスした表情が見られるのも、練習見学の醍醐味だと思う。

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by terrarossa | 2009-11-26 01:48 | サッカー | Comments(0)
2009年 11月 21日
2009年もドイツのサッカーを見に行く・その5
◆9月26日(土)ブンデスリーガ第7節 1.FCケルン対レバークーゼン
 いよいよ試合である。
 今度は昼の明るい時間帯にラインエネルギーシュタディオンへと向かう。この日も、ドイツの9月下旬にあるまじき異常な暑さであった。

a0021929_3473737.jpg 機動隊VSアウェーのレバークーゼンサポ。ま、これくらいはあるだろうと思ってはいたよ……
 ただし、やばそうな雰囲気はごく薄い。子供や女性、年配のファンも多数来場するブンデスリーガの観客動員数は、欧州一だそうだ。
 そしてこの日、スタジアム内で販売されていた飲料は、ソフトドリンク各種とノンアルコールビールのみ。エキサイトしがちなダービーマッチゆえの措置だろう。同スタジアムで行われた先日のカップ戦では、皆、冷えたビールを美味そうにあおってたのになあ。下戸にとってはどうでもいい話だが、酒飲みさんは辛いことだろう。ノンアルコールビール、まずそうだし。

a0021929_3485198.jpg 試合前、大観衆がマフラーを掲げてクラブの応援歌を熱唱。
a0021929_3492244.jpg そのときのアウェー席。中指立てて応戦。シャイセなんとかって叫んでいるよ……

 それぞれのファンが熱く盛り上がる中、いよいよ試合開始。
 リーグ下位低迷のケルンに対し、レバ-クーゼンのほうは今のところ好調だから、それなりに力の差が見えるゲームになるのかと思っていたがそうでもなく、互いに決め手を欠く試合運びとなった。ケルンの攻撃陣、ポドルスキはボールを持ったらなにかやらかしそうでちょっとコワイ感じもしたが、カップ戦で大活躍だったイシアクともども、この日はいまいちぱっとせず。で、またしてもヒーピア、フリードリッヒ、カストロと、レバークーゼンの守備陣が冴えまくり。特に今シーズン、リバプールから新加入したベテランCB、サミ・ヒーピアは、ここでも神。地味な守備のプレーにもかかわらず、素人から見てもスゲーと思わせるディフェンスって一体どんだけなんだ。昨年、欠場されてしまったため試合では見ることができず、1年越しでやっとプレーを見ることがかなったマヌエル・フリードリッヒも、接触プレーで流血しながら大健闘(ファンのひいき目か?)。や、今シーズンは新たなパートナー、ヒーピアの素晴らしいプレーに連動するかのように調子を上げている、と思う。ファンとしては喜ばしい限りだ。
 ケルン側のディフェンスも良く、先週見たブレーメン戦に続き、この試合もなんだか守備戦のような展開に。なかなか点が入らず、じりじりと時間だけが過ぎてゆく……
 そんな中、(昨年見たハノーファー戦でも思ったが)ロルフェスの動きはやはり別格。前節のブレーメン戦ではあまり目立たなかったものの、この試合では、中盤での華麗なボールさばきがたいへんステキだった。しかし前節に続き、攻撃陣がいまひとつだったため、彼の仕事はなかなか報われず。そして終盤82分、ようやくゴールを決めたのはそのロルフェスだった。残り時間はあと10分弱。0-1だからまだまだ油断はできないな、と思っていたのに、ケルンサポときたらぞろぞろ帰りはじめるではないか。そりゃあさっきマニシェが赤紙一発退場して一人少ない状態になってるけど、いくらなんでも諦めるのはまだ早すぎるんじゃ……
 
 結局そのまま試合は終了し、ケルンホームでのラインダービーを制したのはアウェーのレバークーゼン。スタジアムの大半を占めるケルンサポが足早に引き上げていく。こんな時は特に、アウェーサポは目立ってはいけない。で、「たまたまドイツのサッカーを見ることになっちゃった外国人観光客」っぽく、そそくさとスタジアムを後にする。もちろんレバークーゼンのグッズなどはあえて身につけてはいない(ラインダービーを偶然見ることになったとかいう日本人観光客なんているのかよ、というツッコミはこのさいスルー)。

a0021929_350277.jpg アウェー席前で勝利を喜ぶレバークーゼンの選手たち。左からマヌエル・フリードリッヒ、ゴンザロ・カストロ、ダニエル・シュワーブ、トニ・クロース。

 試合帰りのトラムの車内はこの上なく暗く重苦しく、傷心のケルンサポであふれかえっていた。ラジカセからはせめて音楽だけでもアゲアゲにと思った輩がいたのか、やたら明るいケルンの応援歌が大音量で流れていた。が、かえってそれが、敗戦のショックをいっそう煽るような効果をほどよく演出。時々思い出したように、脳天気なメロディーに合わせて、うつむいたままぼそぼそと応援歌を口ずさむ若人たちに漂う悲壮感たるや……いや世界がこれで終わるわけではないしさ……って、そうか、君たちにとってラインダービーはそれほど特別な試合なのだな。
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by terrarossa | 2009-11-21 04:03 | サッカー | Comments(0)