2009年 02月 15日
台湾の食品よいずこへ
 台湾ご当地のフシギな飲物は、アスパラガスジュース以外にも色々あった。
やたらスモーキーなテイストの梅ジュースとか、砂糖入り緑茶とか(これは香港にもあった)、うすら甘いだけの冬瓜ジュースとか、さとうきびジュースとか、日本ではあまり受け入れられそうもない飲料が広く販売されていた。

 だからといって台湾の人々の嗜好が日本とはかけ離れているのか?というと、決してそうではないと思う。なぜなら、巷には、日本製品あるいは日本製品を模した食料品が台湾オリジナルを凌駕する勢いであふれかえっていたからだ。
 今回は、まる三年ぶりの台湾旅行だったが、以前訪れた時よりもいっそう「日本」だらけになっていてびっくりした。もはや平仮名の「の」だけではない。テレビをつければしゃぶしゃぶ、とんかつ、すき焼き、寿司など日本食のグルメ番組、コンビニに行けば輸入された日本の菓子の数々、スーパーマーケットでは「日本」を標榜する食料品。もっとも、その中の相当数が「なんちゃって日本食品」で、台湾製と明記されているのに商品名は「北海道○○」とか「大阪○○」だったりするのだが。

a0021929_2493661.jpgこんなチェーン店もあった。「佐野ラーメン」って、ずいぶんマニアックな……

 商品名だけではない。「台湾原産」と銘打ってあるものにもかかわらず、パッケージデザインに日本語を使っている食品がやたらと目についた。
 
a0021929_250337.jpg 「こんにゃく玄米ロールー」。詰めの甘さが冴え渡るネーミング。最後の「ー」さえなきゃ完璧なんだが。「天然こくもの添加」って、「穀物」を素直に「こくもの」と読んじゃったんだろうなあ。それにしても、商品名の大半が平仮名とカタカナでは、これを読めない台湾の人がいっぱいいるんじゃなかろうか。いいのか?これは「うまい棒」に似た日本風の菓子で(ちなみに、「うまい棒」正規品も台湾で普通に販売されている)、味はまずまず。のり味やチョコレート味など数種類のフレーバーがあった。こんにゃく粉が入っているようだが、こんにゃくの気配はまったく感じられなかった。

a0021929_2512064.jpg 外国語(台湾人にとって)でこんなこと書かれても、コンシューマールームにお送りできる人はほとんどいないと思うぞ。

 台湾の人々にとって日本の菓子は、おいしいとか安全だとかいうイメージがあるのだという(中国や韓国でも同じだろう。多分他のアジアの国々でも同様か)。単なるイメージ戦略ならば、その日本語が正しいかとか、消費者に文の内容を理解してもらえるかどうかということは、さしたる問題ではない。日本だってパッケージにアヤシゲな欧文を使ってオシャレなイメージを持たせている製品がたくさんあるけれど、多分それと同じ感覚なのかもしれぬ。
 さらにこの菓子、製造メーカーが「北田食品」という会社。いかにも日本にありそうな社名だが、「北田」の読みは「きただ」ではなく中国語読みの「pei tien」。れっきとした台湾の会社らしい。
 ちなみに台湾には、「松青」というちょっとハイソなスーパーマーケットがあり、なんとこれが「song qing」と読むのではなく、「matsusei」という日本語読みの店名なのだ。徹底しているというかなんというか。
 このような背景には、おそらく中国産食品への不信がかなり影響しているものと思われる。偽装や不正はともかく、日本製品を高く評価してくださること自体はありがたいんだが、あまりの「日本もの」礼賛ぶりに、「これでいいのか台湾?」とつい疑問を呈したくなるような今回の台湾旅行だった。

 現在、台湾では空前の納豆ブームが続いているらしい。食料品店での品揃えがすごい。うちの地元スーパーよりも種類が多かった!
a0021929_2515214.jpg たいへん庶民的な食堂でもこのような張り紙。日本人でも苦手な人がたくさんいる納豆までもが……

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by terrarossa | 2009-02-15 03:06 | 見聞録 | Comments(0)


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