2004年 07月 04日
家族の肖像
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 上の写真にご登場いただいたモデルさん達は、「耐病総太り」という品種のダイコンである。ごくごく普通に出回っている青首大根の一品種で、別に珍しいものではない。
 ただ、このような形状のダイコンは、「規格外品」となり廃棄されるため、まず一般市場で見かけることはない。

 野菜の多くは、最初に箱や鉢に種まきをし、苗を育ててから畑に植える。その方が効率的で、よく育つからだ。ダイコンと同じアブラナ科野菜でも、キャベツやブロッコリーは、連結ポットなどで苗を育てて、ある程度大きくなってから畑に移植するのが一般的な技術となっている。
 しかし、ダイコンなど根を食べる野菜のほとんどは、じかまき(直接畑に種をまくこと)を行う。
 ダイコンは発芽すると、まず、根が縦にまっすぐ伸びていく(これを「直根」と言う)。この部分がいわゆるダイコンの食べる部分となっていく。小さな容器(鉢など)で苗を育て、その後移植する方法では、直根が曲がったり傷んだりして、まともなダイコンができないのだ。
 ダイコンを育てる時の注意点は、畑をよく耕すこと。根がまっすぐ深く伸びるよう、深く耕さなくてはいけない。さらに、土に混ざっている小石やゴミなどをよく取り除くことが重要である。
 
 では、よく耕していなかったり、小石やゴミなどがたくさん混入している畑で大根を栽培すると、どうなるか。

 直根は、硬い部分に当たるとそれを避けて曲がったり、硬い部分が小石などごく小さいものである場合は、そこを境に枝分かれして伸びてゆく。
 ということで、いわゆる「二股ダイコン」、上の写真のようなダイコンができる。
 ちなみに、プロの生産現場でこのようなダイコンが出現するのは、せいぜい数パーセントといったところである。こんなダイコンばかりでは、形状的には面白くても、ちっとも収益に結びつかない。
 いや、いっそのこと「二股ダイコン」を売りにするというのはどうか、という考えもあるだろうけど、残念なことに、いくら畑を石だらけにしても、美しい(?)二股ダイコンは狙ってできる訳ではない。

 写真のダイコンは、収穫中のところをかけずり回って、ハーベスタ(収穫機)にかかって葉が切断される直前のところを回収し、水洗いして撮影した。収穫すると葉はすぐにしおれてしまうので、上のような姿が撮影できるのはごく短い時間に限られる。
 なお、撮影後は何人かで分け、おでんにみそ汁にと、すべておいしくいただいた。当然、食味は規格内のダイコンと変わらない。
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by terrarossa | 2004-07-04 23:30 | いきもの


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