2010年 10月 20日
2010年もまた、ドイツのサッカーを見に行く・その3
◆裸族健在 
 9月19日(日)、レバークーゼンのバイアレナで、ブンデスリーガ第4節、バイヤー04・レバークーゼン対1.FCニュルンベルクの試合を観戦した。
 今回バイアレナで観戦した試合のチケットは、クラブの公式サイトから購入した。レバークーゼンのオンラインチケット販売には「print@home」というオプションがあり、pdfファイル形式のチケット(購入者の氏名が記載されている)が電子メールで送られてきて、それを自分でプリントアウトして使う、というもの。もう海の向こうからチケットが無事送られてくるかどうかをはらはらしながら待つ必要はない、たいへん有り難いシステムなのだ。

a0021929_0275661.jpg 約1年ぶりのバイアレナ、ちょっと早めに席に着く。1席だけぽっかり空いていた、メインスタンドの最前列。
 目の前で、ハインケス監督がインタビューを受けていた。近い……
a0021929_0282529.jpg 復帰間近のロルフェス選手は、この節までチーム広報担当(?)をこなしていた。関係者の方々となにやら談笑。

 ニュルンベルクは、2009/2010シーズン、ブンデスリーガ(1部)に昇格して2シーズン目。ここ最近、数シーズンごとに2部に降格しては、1部に戻るということを繰り返している。
 実はニュルンベルクの試合を見るのはこれが初めてではない。2008/2009シーズンのツヴァイテ(2部)の試合で、SVヴェーエン・ヴィースバーデンとの対戦を見たことがある。そして、それが記念すべきドイツでのサッカー初観戦だった。
 あれからヴィースバーデンはドリッテ(3部)に降格し、ニュルンベルクはふたたびブンデスリーガに昇格した。現在のメンバーは、ツヴァイテだった頃からは大きく入れ替わっている。監督も交代しているので、2年前とは別チームと言っていいだろう。
 ただし、当然だが、ファンは同じファン。試合中、ふとアウェー席を見やると、やはり肌色。裸族健在。そういえば、ヴィースバーデンのブリタ・アレナでは発煙筒を焚いていた輩がいたな……
 遠目肌色なウルトラスの皆さんは、この日も太鼓をどんがらどんがら叩きながら、大変気合の入った野太いチャントを響かせていたよ……
 その応援っぷりにやられちゃった訳では断じてないんだろうが、この日のレバークーゼンは、いいところまで攻めつつも最後まで決めきれない。手元に残っている観戦メモには、「30分も経過したのに両者シュート1本も無し」はまだいいとして、「香川すげー」(同時刻開催されている他会場でゴールが決まると、そのたびに場内の電光掲示板でそれを知らせてくれるのだ。この時は、シャルケ04対ボルシア・ドルトムントの試合がゲルゼンキルヒェンで行われていて、今季ドルトムントに新加入したばかりの香川選手は、なんとその重要なアウェイでのダービーマッチで2ゴールも決めたのだった。……てのはメデタイことだが、自分が見ている試合のメモじゃないだろうよ、それ)だの、「キーパーのユニがどっちも黄色×黒で紛らわしすぎ」とかいった、割とどうでもいいようなことや、「なぜ外すヨルゲンセーン!!」「何やってんだライナーツ!」「そこでバックパスばっかしてんじゃねー○○!(←自粛)」とかいった野次めいた殴り書き、さらに「うおぉおぉー!」とか「おうあー!」とかいう感情にまかせた意味不明の雄叫びだけしか残っておらず、とても後から理路整然と試合を振り返られるような内容にはなっていなかった。ニワカ素人の限界がここで早くも露呈。とはいえ、それくらい煮え切らない感が際立っていたのは確かだった。自分だけじゃなく、そこに居合わせたファンも同じように感じていたらしい。結局はスコアレスドローで終わったのだが、あまりにもふがいない試合っぷりに、試合終了と同時に観客席からは激しいブーイングが。今シーズンのレバークーゼンは、リーグ戦と共にヨーロッパリーグにも出場しているので、過密日程でタイヘン、と言えばそうなのだが……

 そして、この試合で何よりも、何よりも痛かったのが、試合開始早々、チームのエースFW、キースリンク選手が大怪我してしまったことである。長身でありながらスピードもあって足元も上手く、ポストプレーも得意、潰れ役も厭わないという、いろんな意味で万能型のFWである彼は、毎試合毎試合、気の毒なほどよく蹴られガンガン削られてはつっ転がされている。にもかかわらず、そのたびに、文句も言わず気丈に起き上がってプレーに戻る、FWの鑑みたいな選手なのだ。それまで大きな怪我がなかったのが不思議なくらいだが、その秘密は、転倒の仕方にあるのではないかと思っていたところだった。「べしゃっ」という擬音をつけたくなるような、五体投地かよと思わずツッコミたくなるような、身も蓋もないあの派手な転び方が、非常に効いているのだ。ファールもよくもらえているし。
 だがこの時は、相手選手と交錯して足が引っかかったところで、いつもの転び方にはならず、変によじれた状態で横倒しになってしまった。そして、いつもなら少しの間をおいてむっくり起きあがり、再び走り出す彼が、地面に横たわったまま片手を高く挙げたのだ。すぐに、これは大変なことになったと思った。診断は、左足靱帯の断裂。おそらく、彼の選手生活の中でもこれだけの大怪我は初めてだろう。ドイツ代表選手でもあり、昨シーズンはリーグ得点王を最後まで争っていたスター選手でありながら、気どらず愛想のいいキースリンク選手は、練習場では大人気だった。彼のたくさんのファンと共に、一日も早い回復を祈るばかりだ。

a0021929_0415699.jpg 試合が終わって駅に行ったが、電車がなかなか来ない。
a0021929_0422042.jpg ふと横を見ると、若者がひとり、呆然とした様子で佇んでいた。その全身は、キースリンクでコーディネートされていた。心中お察し申し上げます……(涙)

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by terrarossa | 2010-10-20 01:06 | サッカー


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